不動産投資の最新動向
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2021年9月30日(木)
不動産投資に潜む罠! 初心者がハマりやすい4つの失敗
不労所得が得られる代表的な方法といえば不動産投資。
しかし、すべての不動産投資家が順調に家賃収入を得ているわけではありません。
特に初心者は、知識不足ゆえに失敗するケースが後を絶たない状況です。
そこで、不動産投資初心者が陥りやすい4つの罠を紹介しましょう。
物件購入前の2つの罠
不動産投資初心者が陥りやすい罠は、物件を購入する前にも後にも潜んでいます。
罠① 営業担当者の口車に乗ってよくない物件を買ってしまう
投資物件の営業担当者の多くは、皆さんが想像する以上に必死になって売ろうとします。
なぜなら給与が歩合制だから。
売れない営業担当者とトップ営業担当者の収入差が2倍、3倍は当たり前。
また、販売後の相談窓口は、ほとんどの場合でアフターフォロー専門の担当者になります。
ですから、売りっぱなしで構わないと強引な営業手法になることが多いのです。
中でも基礎知識のない初心者は、「今決めないと次に待っているお客様が買ってしまいますよ」「ちょうど今日キャンセルになったお買い得物件があります」といった嘘の営業トークで、立地や利回りが多少悪い物件でも買わされることが少なくありません。
罠② 無謀なローン返済計画を組んでしまう
不労所得と並ぶ不動産投資の大きな魅力にレバレッジ効果があります。
ゼロまたは少ない自己資金でもローンを利用することで高額な物件を手に入れることができるのです。
高額な物件の多くは、立地がいい、部屋数が多いといった理由で高収入を得られます。
だからといって自分の融資枠いっぱいでローンを組むのは、投資初心者にとってリスクが高すぎるといえます。
そもそも高収入を得られても毎月のローン返済額も多ければ意味がありません。
そして、毎月のローン返済額が多ければ多いほど、空室や家賃相場低下によって赤字経営になってしまう可能性が高まります。
特に公務員や一部上場企業の社員、医師といったいわゆる属性の高い人は銀行のローン審査が通りやすいので、営業担当者から無謀なローン返済計画を勧められる傾向があります。
物件購入後の2つの罠
罠③ 損切りのタイミングが分からない
「これ以上所有していても赤字額が増えていくだけなので、損をすることは明確だが、あえて売却すること」を損切りといいます。
株式やFX投資ではよく使われる言葉ですが、不動産投資でも損切りすることは珍しくありません。
赤字を垂れ流しすることを考えれば懸命な判断といえるでしょう。
しかし、せっかく数千万円、またはそれ以上を費やして手に入れた投資物件を、赤字が確定している状態で売却するのは辛いものです。
だから不動産投資初心者は、「来月は黒字になるはず」「来年は高値で売れるはず」と損切りのタイミングを逃してしまうのです。
ベテランの不動産投資家は、損切りのタイミングを熟知しています。
損切りのタイミングに関しては、コラム「不動産投資の損切りはいつ判断する? 損切りのタイミングを誤って悲惨な状態に陥った投資家たち」をご確認ください。
罠④ 現金資産がなく、損切りしたくてもできない
損切りは早ければ早いほど損失額が小さくなります。
ですから損切りをするのは、基本的に思い立ったときがベストタイミングといえます。
しかし、いくら損切りしたくてもできないケースがあります。
それは現金資産がなくて売却後にローンの残債を支払えないときです。
このような事態になってしまうと、毎月赤字額が積み上がっていくばかり。
いずれ身動きが取れなり、最悪の場合、自己破産という結果にもなりかねません。
手軽といわれる不動産投資でも基礎知識がなければハイリスク
「管理会社に実務を丸投げで不労所得を得る」「自己資金ゼロで賃貸マンション経営」――。
世の中には手軽に不動産経営ができることをアピールする言葉があふれています。
しかし、現実はそれほど甘くありません。不動産投資家には勝ち組もいれば負け組もいます。
勝ち組になるには、初心者の時からしっかり基礎知識を身につけておくことが必要不可欠です。
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著者紹介
不動産投資塾編集部不動産投資塾編集部
投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。