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不動産投資ローン審査に通らない人、5つの特徴!

目次

マンション経営やアパート経営など、不動産投資をするにあたっては、よほどの資産家ではない限り、金融機関に融資を頼むことになります。

その際はさまざまな事前審査や返済原資のチェック行われ、融資条件をクリアしないと「残念ながら融資できません」という回答が返ってくるのです。

しかも、投資用不動産の場合は他のローンに比べて審査が厳しい傾向があります。

幸先のよいスタートを切るためにも、その重要なポイントと通らないケースについて解説しましょう。

金融機関では何を審査されるの?

不動産審査ローンの審査には、大きく「個人の信用調査」「投資物件の調査」の2つがあります。

 指定信用情報機関を通じて前者で重視されるのは、勤務先、勤続年数、年収、借入金、クレジットカードの利用残高、家賃や公共料金の支払い状況など。

わかりやすく言えば、現在のお金事情をすべて把握されるということ。

一般的なローンを組む場合と同じです。

どうしても融資を受けたいので、申込書類にちょっと“盛った”金額を書きたくなるのが人情ですが、これはすぐにバレてしまいます。

一方、後者では投資物件の収益力や資産価値を検討されます。

そのうえで、返済ローンの年数と物件の耐用年数などを考慮に入れて融資額が確定するのです。

つまり、金融機関がチェックしたいのは、投資物件が安定して家賃収入をあげてくれるか、適切な修繕計画を立てているか。

仮に返済が滞った際、その物件にどれくらいの担保価値があるかどうかなのです。

本人なら信用情報を開示請求できる

簡単にいえば財務的な「個人の信用調査」を突破したとしても、物件に一定の価値を見出してもらえない場合は融資が受けられないのです。

住宅ローンの際も融資の審査はありますが、不動産投資の審査はさらに細かく、かつ厳しいとされているので、ご注意ください。

なお、過去にクレジットカードの返済を滞納したなど、いわゆる「ブラックリスト」に載ったことがあるケース。

こうした信用情報はきちんと記録されています。

しかし、その金融機関との契約期間が終了して5年が経過すると情報は消えることも知っておきましょう。

ちなみに、日本における指定信用情報機関は、全国銀行個人信用情報センター(銀行系)、株式会社シー・アイ・シー(クレジット系)、株式会社日本信用情報機構(消費者金融、商工ローン系)の3つ。

本人が申し込みすれば開示請求もできるので、不安な方は問い合わせてみるのもよいかもしれません。

通りにくい人の5つの特徴は?

融資の審査に通りやすい人は、なんとなく想像ができます。

審査が通らない人の5つの特徴を紹介します。

【1】信用力の低い人

 個人の属性調査でよく引っかかるのは、ローンの返済を滞納した、消費者金融で借入れがあるなど、「信用力の低い人」です。

さらに、倒産のリスクも含めた勤務先の資産状況も融資審査の判断に評価をおよぼします。

なお、不動産投資ローンでは未成年に借入れ資格はありません。

【2】基準の年収に達していない人

 不動産投資ローンを組むために必要な年収は、もちろん物件の購入価格によって異なります。

ただし、一般的には「700万円以上」というラインが存在するようです。

とはいえ、仮にそれ以下だとしても、金融機関によっては融資してくれるケースもあります。

【3】用意できる自己資金が少ない人

自己資金が少ない人は、計画的に貯蓄する能力や習慣、返済能力がないとみなされるからです。

とくに不動産投資の初心者が用意すべき自己資金の相場は、物件購入価格の2割〜3割以上と言われています。

あわてて投資を始める前に、まずは貯蓄額を増やすことを考えましょう。

【4】給与体系が歩合の人

たとえ年収の基準がクリアしていても、多くの外資系企業のように、給与体系が歩合やインセンティブ比率が高い場合も審査が通りにくいもの。

「リストラの可能性も含め、将来にわたって安定した収入が見込めない可能性がある」という理由でデメリットと捉えられることがあります。

【5】物件の耐用年数が超えている人

先述したように、金融機関は個人の属性以外に投資物件についても調査をします。

不動産は法律で「耐用年数」が決められており、具体的にはRC造が47年、重量鉄骨建築が34年、木造が22年です。

これを超えている場合は安全性が低いとみなされるため、融資を受けるのが難しくなります。

まとめ

融資を受けるための2大要素のひとつが「個人の属性を上げる」こと。

そのためには、クレジットカードを解約する、借入限度額を最低ラインまで引き下げる、他のローンを思い切って見直す、などの対策があります。

属性を上げるのが難しいという人は、政府が100%出資している日本政策金融公庫がおすすめ。

ローン契約を結ぶことが可能で、審査基準があまり厳しくないと言われています。

「投資物件の調査」に関しては、条件を満たす収益性の高い物件を見つければよいだけ。

「個人の調査」は一朝一夕には変えられません。

夢の不動産投資。すぐにあきらめないで、不動産投資会社に相談するなど、いろんな手段を模索してみましょう。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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