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不動産投資の最新動向

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投資家必読! 知られざる不動産業界の隠語まとめ

目次

不動産業界は日本に古くからある業界で、さまざまな専門用語や隠語が存在します。なかには、素人である顧客に対しても、当然のように業界の隠語を使って説明してくる営業マンも存在します。

投資家がその意味を充分に理解しないまま、物件購入を契約してしまえば、思わぬ損害を被る恐れもあります。

本記事では、投資家が知っておきたい不動産の業界用語や隠語を紹介しましょう。

土地や建物についての用語

まずは、不動産業界で最も日常的に使われる、土地や建物に関する用語をご紹介しましょう。

上物(うわもの)

土地の上にある建物のことです。
上物はそのまま使用するのも、撤去するのも物件購入者の自由です。土地の上に家屋がある場合、不動産広告で「売物・上物あり」のように書かれます。

うなぎの寝床(うなぎのねどこ)

間口が狭く、奥行きが長い土地または建物です。
細長く、うなぎが寝るような土地に見えることに由来します。

チンマン、マンタテ、スケチン

「チンマン」は賃貸マンション、「マンタテ」はマンション建て替え、「スケチン」はスケルトン賃貸の略です。
コンクリートが剥き出しになった内装工事前の状態を、スケルトンといいます。

坪単(つぼたん)

土地の「坪単価」の略語です。
家を建てるときの1坪あたりの建築費のことで、不動産業界では当たり前に使われています。
建物の本体価格をのべ床面積(坪)で割った数字で、1坪あたり3.025平米。畳二畳ほどの広さのことです。

旗竿地(はたざおち)、敷延(しきえん)の土地

「旗竿地」は、竿につけた旗のように、奥が広くなった形状の土地のことです。
都市部に多い土地の名称で、別名「敷地延長」や「敷延の土地」とも呼ばれます。道路との接点が狭く使いづらいため、土地価格が安くなりがちです。

モクチン

木造賃貸アパートのことです。東京23区内に28万戸程度残っているといわれています。

物件所有者に関わる用語

続いて、不動産のオーナーや不動産投資家に関係の深い用語を紹介します。

AD(エーディー)

大家さんから出ている特別な広告費のことで、賃貸物件の仲介業者間で利用される用語です。
大家さんが仲介手数料以外に支払う報酬のことでもあり、このADがつくことで仲介会社が熱心に入居者を探してくれやすくなります。

管理調査報告書(かんりちょうさほうこくしょ)

マンション管理会社が管理・発行する書類のことで、正確には重要事項調査報告書と呼びます。
管理費や修繕積立金の額、大規模修繕計画の見通しなど、建物全体の維持費や必要費に関する重要事項が記載されています。

区分所有(くぶんしょゆう)

マンションなどの集合住宅で、1棟の建物内で区分された各部分を所有することです。
つまり、マンションやアパートの一室を所有することで、初めて不動産投資を行なう人が選択することが多い手法です。

残債(ざんさい)

「残存債務」の略で、不動産を買った人がまだ返済していないローンの残額のことを指します。
残債は、追加の物件購入に対する金融機関の融資判断に影響するため、複数の物件購入を検討していたり、不動産投資を検討する時点ですでに住宅ローンを組んでいたりする場合は注意が必要です。
不動産投資する場合、融資を受けてローンを組むことは多く、覚えておきたい用語の一つです。

修積(しゅうつみ)

「修繕積立金」の略で、物件の維持管理費用です。物件の維持修繕を行なう管理会社に支払い、管理会社がこれを管理します。

専有部分(せんゆうぶぶん)

区分所有している建物において、購入者が追加工事などを自由にできる部分のことです。「住戸部分」と呼ばれることもあり、具体的には壁や天井、床などのコンクリート躯体で囲まれた居室(内部空間)のことをいいます。マンションの廊下や階段などは専有部分ではなく、共用部分と呼びます。

チンサシ

賃料差し押さえの略語。債務者が支払いを滞納しているとき、債権者が賃料を差し押さえることです。

取引に関わる営業マンの用語

次は、主に営業マンが社内でやりとりする際に使われる、物件取引についての用語です。

あんこ

通常、売主と買主それぞれの間に不動産仲介会社が入りますが、そのさらに間に3社目としてブローカーもしくは「あんこ業者」が入ることがあります。
どら焼きの両側の生地を元請け業社と客付け業者に見立て、その間の仲介業者(ブローカー)をあんこに見立てています。あんこ業者は1社に限らず、2〜3社入ることもあります。
インターネットが発達する前、不動産業界の情報共有が不十分だった時代によく行なわれていた行為で、現在は仲介手数料があんこ業者に抜かれるメリットが薄いため、あんこ行為は減ってきています。

あて物、けし物、きめ物

「あて物」とは、不動産を探しにきた購入希望者に最初にわざと見せる、条件の悪い物件です。「けし物」と呼ぶこともあります。
あて物を見せた後に購入希望者を案内する、本命の物件を「きめ物」といいます。

感度(かんど)

不動産営業マンが、お客さんに物件を案内後、会社に報告する際に使う言葉です。
お客さんが物件を気に入っていれば、「感度あり」「感度が出ている」と報告します。

くどき、指値(さしね)、出値(だしね)

「くどき」とは、交渉の最終段階でクロージングのことです。
「指値」は、買主が希望する購入価格のことで、値段交渉することを意味します。売主が指定する価格を「出値」といいます。

けっちん

取引を断られることを「けっちん」と呼びます。

ハマる

「罠にはめる」のような意味とは異なり、お客さんの条件と金融機関の条件をパズルのようにはめる意味で、不動産業者間で使います。
金融機関によってローンの条件は異なるため、お客さんの条件と金融機関の条件を合致(ハマる)させることを指します。

マイソク

不動産広告のことで、間取り・物件の概要・地図などをまとめた資料の通称です。マイソクは売買物件、賃貸物件ともに用いられ、仲介会社や物件購入希望者の基本的な情報源となります。

REINS(レインズ)

不動産会社が物件情報を登録しているネットワークシステムです。国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しており、不動産の業者間で物件情報を共有できます。通常は不動産会社のみが閲覧できるデータベースです。

不動産屋の悪質な手口に関する隠語

最後に、不動産会社が行なう違法な取引や悪質商法についての隠語を紹介しましょう。営業マンの口からこれらの用語がこぼれたら、その会社は要注意です。

おとり広告(おとりこうこく)

すでに取引が終わっている条件のいい物件や、実際には存在しない物件、売却済みの物件などを情報サイトに掲載し、問い合わせを取ることを目的とした客寄せ広告のことです。
宅地建物取引業法に違反しているため、完全なる違法行為です。「呼び物」と呼ぶこともあります。

かきあげ

頭金なしで不動産投資ローンを組むことです。ローンの頭金として支払われるべき金額を物件価格に上乗せした売買契約書を作成し、銀行融資額を引き上げる行為です。
金額を上乗せすることを、具材を組み合わせて大きくした「かき揚げ」に見立てていますが、語源は定かではありません。

担ボ(たんぼ)

「担当者ボーナス」の略称で、通常支払われる仲介手数料とは別に、売主側が仲介業者の営業に個人的に支払う謝礼のことです。
担当者が所属する会社を通さずに個人に直接担ボを支払うことで担当者にうまみを感じてもらい、熱心に物件を販売してもらう狙いで支払われます。

電ビラ、ステカン

「電ビラ」は、電柱に不動産のチラシを無許可で貼る行為のことで、違法です。

ちなみに、電ビラは会社名を明記せずに個人名や個人の電話番号を記載することが多いです。理由は、法令違反だと指摘を受けても、会社の出した広告ではないと言い逃れができるからです。
「ステカン」は、壁や電柱に立てかけ、そのまま放置する違法看板のことです。

天ぷら(てんぷら)

架空の不動産売買契約のことです。不動産業界以外でも、保険屋や新聞屋でも使われている用語です。「でっちあげる」→「揚げる」→「天ぷら」になったという説があります。
厳しい営業ノルマをクリアするために、不動産営業マンが成果をでっち上げるため、一時的に天ぷらの契約を行なうケースがあるようです。

飛ばし(とばし)

普通は仲介会社の担当者が付き添う物件内覧を、お客さん1人で行かせる行為を「飛ばし」といいます。
違法ではないものの不動産業界では倫理的にタブーとされています。特に繁忙期には暗黙的に行われている行為です。盗難などのトラブルが発生したり火災などの災害が起こったりする危険性から、仲介会社が「飛ばし」をしたことがバレれば物件のオーナーや管理会社から大変叱られます。

のっけ

賃貸契約において、正規の募集価格に仲介業者の取り分を上乗せすることです。

オーナーが「敷金1ヶ月分、礼金0」で賃貸募集をかけている物件に、仲介会社が礼金1ヶ月分を乗せてお客さんに紹介する、といった行為です。
礼金には法律の規制がないので違法性はありませんが、お客さんに対する背信行為といえます。気になった場合は、同じ物件を他の仲介会社経由でも調べてみるといいでしょう。

隠語に注意して堅実な不動産投資を

不動産業界の隠語には、単なる略語もあれば、違法行為や非倫理的な行為をごまかすための言葉もあります。

不動産は、非常に高額な買い物です。

先々後悔しないために、購入にあたっては業界の隠語にも精通し、充分な知識を得たうえで臨みましょう。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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