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2020年10月29日(木)
ワンルーム(1R)とは? 入居者のつきやすいおすすめ間取りを解説!
「ワンルームマンション投資」とはよく言われますが、1Kや1DKの部屋とワンルームの部屋が混同されている場合が少なくありません。投資用物件を選ぶ参考にするため、「ワンルーム」という間取りの定義と、賃貸に出しやすいおすすめの間取りを解説しましょう。
ワンルームとは?
ワンルーム(1R)とは、居室とキッチンの間に仕切りがなく、風呂とトイレ以外は一室で完結している間取りのことを意味します。玄関から部屋の間に廊下があるのかないのか、収納スペースがあるのかないのかといったことは関係しません。
ワンルームは、近い間取りである1K(居室とキッチンが別)に比べると家賃が割安になりやすいため、特に若手社会人の一人暮らし層に人気があります。
投資用物件としても、20代の独身社会人に入居してもらう前提で選ぶと良いでしょう。家賃設定が安めになりがちのため、逆に投資家としては好立地の物件を安値で購入しやすいメリットがあります。
基本的にワンルームはキッチンスペースがそれほど広くないことが一般的で、本格的な料理をすると部屋中に匂いが充満してしまいます。自分でする料理はシンプルなものだけ、という生活スタイルの人に適しているでしょう。
入居者のつきやすいワンルームの条件
では、ワンルームの中でも入居者のつきやすい、快適な間取りのポイントをいくつか解説しましょう。
居室のスペースが広い
ワンルームマンションの場合は特に、面積だけで部屋の広さを判断しないように注意してください。
よくあるケースが、見かけ上の面積は広いものの、キッチン設備の扉やバス・トイレのドアの開きによって物を置けない空間が多い部屋。テーブルとソファは置けないと嫌だ、というような、インテリアにある程度のこだわりがある入居者から敬遠されてしまいます。
間取り図全体をよく見ながら入居者の気持ちを想像して、「どのようなレイアウトで家具を置けるか」を確認して物件を選びましょう。
居室から玄関までが近すぎない
ワンルームマンションの中には、廊下が全くなく部屋からドアを通じてすぐに屋外、という物件もあります。
そのような物件の場合、気になるのは騒音です。廊下によって音が緩和されないため、屋外の音が部屋のなかに直接伝わってきてしまいます。また逆に部屋の中の音が外に漏れやすいため、入居者のプライバシーの問題もあります。
冬場は冷気が部屋に直接流れ込むために暖房が効きにくい可能性があることにも注意が必要でしょう。
収納と洗濯機置き場がある
クローゼットのような収納が部屋に据え付けられていない場合、衣服などの物を置く場所は入居者が自分で確保する必要があります。そうすれば家具の配置が制限されてしまいますし、お金のない単身者はタンス購入の必要があるだけで部屋探しの候補から外してしまう可能性もあるでしょう。
また、洗濯機置き場が室内にあることもポイントです。古い物件だとベランダや室外に洗濯機を置くタイプの部屋がありますが、プライバシーの問題から室外に洗濯機を置くのはあまり好まれませんし、洗濯機の痛みが早くなります。
その他のポイントには、次のようなものがあります。
・和室よりは洋室がベター(和室はイメージが悪く若い人に好まれない)
・ロフトの有無は気にしなくていい(特に入居付けに大きく関係はしない)
・部屋の換気がいい(特に女性入居者は空気のこもる部屋を嫌がる)
・風呂とトイレが別(家賃が高めに設定できる)
一言にワンルームといっても、間取りの種類はさまざま。入居者が集まる勝ち組ワンルームと、空室が続く負け組ワンルームは大きく明暗が分かれるのが実態です。
「広々ワンルーム」も選択肢
物件の間取りはワンルーム→1K→1DKという順番でランクアップしていくと思われがちですが、実は居室部分が9畳、といったような「広々ワンルーム」にも需要があります。
一人暮らしであれば寝室とリビングが別室であることをあえて望まず、好みのインテリアに仕上げながら生活が一室で完結することを望む人もいるからです。
広々ワンルームを選ぶ、というのも投資家として一つの選択肢です。
ただ、広々ワンルームを選ぶ場合、部屋全体として快適に住める物件を選ぶ入居者が多いことは頭に入れておきましょう。
キッチンやバス、トイレなど、水回りの設備はそれなりのグレードでないと選ばれません。自信がない場合は、狭くても立地優先でワンルームマンションを購入するのが無難でしょう。
ワンルームこそ投資家の力の差が出る
ワンルームマンションは都心にひしめいていてたくさんの物件があり、比較的価格も安価です。
しかし、前述のとおり、だからこそ物件によって入居付けに大きな差がつきます。ワンルームマンション投資は、不動産投資家としての腕の見せ所といえるでしょう。
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著者紹介
不動産投資塾編集部不動産投資塾編集部
投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。