不動産投資の最新動向
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2020年7月31日(金)
【2020年最新版】不動産テックはどこまで進化しているのか?
「不動産」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語である、不動産テック。紙の書類のやり取りなど旧来的な仕事のやり方が定着していた不動産業界にも、近年になってテクノロジーの波が訪れました。では、2020年現在、どこまで不動産テックが進んでいるのでしょうか。
不動産テックとは
2018年に設立された一般社団法人不動産テック協会が発表する、不動産テックカオスマップを見ると、不動産テックに参入してきている会社の全体像がわかります。
不動産テックカオスマップ(2020年6月15日最新版)
https://retechjapan.org/retech-map/
不動産テックが発達することによって、不動産取引の透明化が急激に進んでいます。
従来、不動産業者しか見られない物件サイト「レインズ」をはじめ、不動産業界はプロと素人で情報の非対称性がとても高く、何を信じればいいのかわからないような状態でした。
様々なテクノロジーによって旧来の因習がようやく改善されつつあるのです。
不動産テックとして知られるサービス・ツール
不動産テックのジャンルには、以下のようなものがあります。(一般社団法人不動産テック協会ウェブサイトより)
VR・AR
VR・ARの機器を活用したサービス、VR・AR化するためのデータ加工に関連したサービス
IoT
ネットワークに接続される何らかのデバイスで、不動産に設置、内蔵されるもの。また、その機器から得られたデータ等を分析するサービス
スペースシェアリング
短期〜中長期で不動産や空きスペースをシェアするサービス、もしくはそのマッチングを行うサービス
リフォーム・リノベーション
リフォーム・リノベーションの企画設計施工、Webプラットホーム上でリフォーム業者のマッチングを提供するサービス
不動産情報
物件情報を除く、不動産に関連するデータを提供・分析するサービス
仲介業務支援
不動産売買・賃貸の仲介業務の支援サービス、ツール
管理業務支援
不動産管理会社等の主にPM業務の効率化のための支援サービス、ツール
ローン・保証
不動産取得に関するローン、保証サービスを提供、仲介、比較をしているサービス
クラウドファンディング
個人を中心とした複数投資者から、webプラットホームで資金を集め、不動産へ投融資を行う、もしくは不動産事業を目的とした資金需要者と提供者をマッチングさせるサービス
価格可視化・査定
様々なデータ等を用いて、不動産価格、賃料の査定、その将来見通しなどを行うサービス、ツール
マッチング
物件所有者と利用者、労働力と業務などをマッチングさせるサービス(シェアリング、リフォームリノベーション関連は除くマッチング)
物件情報・メディア
物件情報を集約して掲載するサービスやプラットフォーム、もしくは不動産に関連するメディア全般
いくつか、具体的に見てみましょう。
・営業支援ツール「KASIKA」
建築業界と不動産業界に特化した営業支援ツールです。
問い合わせや資料請求によって自社と接点を持った顧客に対し、自動送信メールによって購買意欲育成を図ります。
・チャットサービス「Atlicu」
不動産会社の担当者と顧客をつなげるチャットサービスです。
普通のアプリではなく不動産業界に特化しているので、内覧申し込みや電子契約書での契約、初期費用の支払いなどをアプリ上で行えます。
メールに比べるとはるかに簡便に、不動産会社と顧客のコミュニケーションが行えます。
・電子契約サービス「IMAoS」
ソフトバンクグループが展開する、不動産賃貸業向けの電子契約サービスです。
既に賃貸では解禁されたオンライン重説をはじめ、賃貸契約の締結や更新に用いることができます。
今回は以上です。
不動産カオスマップは何度も更新を重ね、その度に新規のサービスは増えています。
今後もAI技術の発達などにより、今まで想像もしなかったサービスが登場するのは間違いないでしょう。
不動産テックの動向から目が離せません。
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著者紹介
不動産投資塾編集部不動産投資塾編集部
投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。