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初めて退去者が発生した新人不動産投資家がやるべきこと

目次

購入時は満室の物件に投資したとしても、いずれ退去は必ず発生します。入居者の退去を初めて体験する新人大家が何をすればいいのか、退去の対応や原状回復、新しい入居者探しなどの観点からまとめました。

退去時に大家が確認すべきこと

持っている物件から入居者が退去する場合は、立ち会いが必要になります。これは大家自身が立ち会うパターンと、不動産管理会社に任せるパターンがあります。

立ち会い時期は、部屋にある入居者の私物がすべて運び出された後がいいでしょう。部屋の痛みなどを正確に把握しなければいけないからです。

立ち会いで確認しなければいけないのは、以下のようなことです。

・物件状態

部屋に人が住んでいれば、必ず何かしらの傷や痛み、汚れは発生します。入居者が住み始める前からあった傷や、経年劣化による汚れは大家の負担です。

しかし、入居者の責任によるものは入居者に支払ってもらうことができます。壁に何かをぶつけてしまってできた傷や、タバコのヤニで壁紙の張り替えが必要になるような場合です。

入居時に敷金を預かっていた場合には敷金から差し引きますが、敷金よりも修繕費用が高くなる場合は差分を入居者に請求することができます。

できればリフォーム業者も同時に立ち会って、その場で入居者に了承のサインをもらっておくといいでしょう。

・退去の理由

入居者が退去を決めた理由は、必ず確認しておくようにしてください。その後のトラブルの火種になるような理由であれば早い段階で把握しておく必要がありますし、物件に関する不満を教えてもらえるのであれば、大家として改善できる余地があるかもしれないからです。

・退去後の引越し先や連絡先

退去時に立ち会いをしていても、後から入居者責任の傷が発見されるなど、確認すべき事項が出てくることがあります。

そんな時のために、入居者の退去後の所在を聞いておくようにしましょう。

・各種手続き変更の確認

電気や水道、ガス、インターネットなどの停止や、郵便物の送り先変更の手続きなどが完了しているかも聞いておいたほうがいいでしょう。

次の入居者が快適に暮らすために必須の手続きです。

現状回復の費用について

次の入居者を入居させるための現状回復の費用は、契約書に特段の定めがない限り、通常の使用の範囲は大家の負担になります。

費用はワンルームマンションの場合で、ミニマムで1万〜3万円程度です。

壁紙や天井の張り替え、ボードや床材の取り替え、カビや水垢のクリーニング、水回りのクリーニングなどを別途行う場合は、それぞれ相応の追加費用がかかります。

前述したとおり、タバコのヤニなど通常の使用の範囲を超える原因によるクリーニングの費用は入居者請求が可能です。

入居者が長く住んでいた場合などは、通常の使用の範囲だとしても物件は相応に痛みます。ワンルームマンションでも原状回復に10万円以上かかるケースがあるので、大家としては「入居者の退去時はけっこうお金がかかる」と認識して資金を多めに用意しておいてください。

受け取っている敷金は、入居者責任の修繕費用を差し引いて返さなければいけないので、返金の手続きが必要です。

敷金を使ってしまった、ということが万に一つもないために、敷金は通常の賃料収入とは別の口座に置いて手をつけないようにしておいたほうがいいでしょう。

新しい入居者を探そう!

無事に退去の立ち会いから原状回復までが完了したら、いよいよ新しい入居者の募集です。

その際、慣れないうちは必ず賃貸仲介会社(客付け会社)の意見を聞きながら入居者を募集したほうがいいでしょう。

築年数など物件の状況は購入時と比べて変化していますし、不動産市場も変わっている可能性があるからです。

前の入居者と同じ賃料では貸せなかったり、入居付けのための広告料を上乗せして払わなければいけなくなったりするかもしれません。

晴れて入居希望者が現れたら内覧をしてもらい、申し込みを受けた上で入居者審査を行い、新たな賃貸契約を結ぶことになります。

ポイントとして、内覧の際には原状回復が終わっているようにしてください。

たとえ客付け会社が入居までに原状回復すると説明してくれたとしても、内覧して部屋が汚い印象を与えれば、なかなか覆せません。もし原状回復が終わる前であれば、徹底した原状回復を行う旨を強調しましょう。

入居者の入れ替えでは出費が生じる

初めて入居者の入れ替えを体験する大家にありがちなのが、出費が想定を超える、ということです。

もらっている敷金で入居者の入れ替えを完結できる、と考えている大家は多いですが、退去に伴う入れ替えは意外に費用がかかることを頭に入れておいたほうがいいでしょう。

入れ替え時の費用を見越して礼金を高く設定している大家もいますが、そうすると当然、入居付けの競争力は弱くなります。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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