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【大家トラブル解決指南】もし、暴力団員を入居させてしまったら?

目次

賃貸契約を結んだ住人が、暴力団だった……。
反社会的勢力は、どこに潜んでいるかわかりません。あなたの経営する賃貸物件にも、暴力団が関わってくる可能性があるのです。

本記事では、不動産投資塾の取材から、反社と賃貸契約を結ぶことを防ぐ方法、また賃貸契約を結んでしまった場合の対応を解説します。

反社と賃貸契約を結んでしまうことの問題

入居者が反社会的勢力だった場合、当然ながら入居者トラブルの元になります。
他の住民に嫌がらせをしたり、暴言や威圧的言動で周辺の環境を悪化させるのはもちろん避けたいところですが、賃貸契約の名義人以外のガラの悪い人間が頻繁に出入りするようになったりする可能性も。

大家として、反社関係者の入居は迷惑極まります。反社関係者が一人入居しているだけで、他の住民がすべて退去してしまうかもしれません。

また、現在では全国47都道府県すべてで、暴力団排除条例が施行されています。

たとえ毎月賃料を受け取っているだけだとしても、反社会的勢力への利益供与として大家が暴排条例違反を問われてしまう危険もあるのです。そうなれば問題は賃貸経営だけに及ばず、指導や処罰を受けることすらあり得ます。

反社の入居を防ぐためには?

反社関係者の入居を防ぐのには、賃貸契約に「賃借人が暴力団に加入していた場合には、賃貸契約を解除することができる」といった特別条項を挿入しておくことが基本。いわゆる暴排条項です。

これで、もし入居者が暴力団員であることを隠していた場合でも賃貸契約を解除して退去させることができます。

前述のとおり現在はすべての都道府県で暴排条例が施行されていますから、不動産会社が用意する賃貸契約書にはほとんど暴排条項が盛り込まれているはずです。

しかし、暴力団の側も暴排条例のことは知っています。

条例に引っかからないように第三者を介して賃貸契約を結ぼうとすることがあるのです。その場合、契約者の本人確認を徹底することが重要になります。契約前に印鑑証明書、運転免許証の写し、給与明細書や源泉徴収票を提出してもらい、契約者が怪しい人間でないか確かめましょう。

部屋の使用目的も聞いておけば、入居後に実質は契約者以外の人間が住み着いていたり、非合法活動の拠点としていたりした場合に賃貸契約を解除する理由になります。

暴力団の入居を防ぐためには、契約前に徹底した対策をとることが大事なのです。

「怪しいな」と思った場合には、入居を申し出てきた人を新聞やインターネットで調べてもらったり、事情を警察や弁護士に話して属性照会してもらったりすることもできます。

入居させてしまった場合の対応

このような準備をきっちりとやった上であれば、入居者が暴力団員であると判明した時点で契約違反として賃貸契約を解除することができます。

しかし、対策をせずに、入居者が後から暴力団員だと判明した場合は話が難しくなります。暴排条例が施行されているとはいえ、暴排条項が契約にない場合は、入居者が暴力団であるというだけで「貸主・借主の信頼関係が破壊された」と認めてはもらえない場合があるからです。

そうすると、他の方向から賃貸契約解除の道を探ることになります。まずは家賃の滞納です。家賃が数ヶ月滞納されているのであれば、家賃滞納を理由に賃貸契約を解除する訴えが高確率で認めてもらえます。

この場合は、入居者が暴力団であることは問題として訴えないようにしてください。暴力団であることの立証などが面倒ですし、争点が増えると解決に時間がかかるからです。

暴力団の一般的な構成員は、自分が暴力団であることを否定して争ってくるケースが多くなります。

家賃の滞納がない場合は、無断譲渡・転貸や、用法違反、危険行為条項違反等を理由とする賃貸契約解除を検討しましょう。

共同住宅の秩序を守らない行為や他の住民の迷惑になる行為をして苦情が出ていたり、居室に損害を与えていたりする場合には、それを理由にして賃貸契約を解除できる可能性があります。

また、入居者が無断で部屋を転貸していたり、実際には契約者と違う人間が住んでいたりする場合には、実際の入居者との契約が不成立であることを争えるでしょう。

暴力団員の入居は大きなリスク

暴力団員との賃貸契約は、暴排条項など事前の対策でほぼリスクヘッジをすることができます。

ただ、事前対策なしに暴力団員を入居させてしまった場合、くれぐれも泣き寝入りや放置といった対応は取らないようにしてください。

政府が暴力団排除を推し進めている昨今、仮に何もされないとしても、契約という形で暴力団と関わっていること自体が大きな危険につながるからです。

どのように対応すればいいのかわからない場合、すぐに警察や弁護士に相談しましょう。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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