不動産投資の最新動向
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2020年2月29日(土)
夜逃げする社員も…悪徳・ブラック不動産会社の判断軸と辞め方
ノルマに対して非常に厳しいのは投資用不動産業界のどの会社も一緒ですが、この業界には「厳しい」というレベルを超えたとんでもないブラック企業が多数存在します。不動産投資塾編集部の独自取材による、ブラック不動産会社の見分け方や、ブラック会社を辞める営業マンの知られざる退職事情を暴露しましょう。
テレアポ、紹介営業、訪問販売……ブラック率の高い業態とは?
投資用不動産会社にも、テレアポでの新規開拓を中心にする会社、既存顧客の知人を紹介してもらって仲良くなってから営業をかける会社など様々な営業方針が存在します。絶対に入社を避けたいのは訪問販売。ウォーターサーバーや布団の販売のように、個人の住宅に直接訪問する手法をとる会社です。
訪問販売については特定商取引法に基づく規定がかなり細かいのですが、違反業者が後を断ちません。顧客への威圧行為や告知義務の違反など、近年でも多くの訪問販売業者が行政処分されています。
違反ではなくても、顧客宅への不法侵入に近いような法律スレスレの手口が当たり前に行われている会社が多く、訪問販売を営業手法の主軸に据えている会社だというだけで悪質だといっても過言ではないでしょう。当然、社内も超ブラックであることは想像に難くありません。
もうすでに入社が決まっているとしても、働き始めた後にまずいと思えば、見切りをつける判断は早めにする心構えを持っておきましょう。
辞めるといっても絶対に退職させてくれない会社も
投資用不動産会社は新人が入社後三ヶ月で半分も残らないのが当たり前の、非常に離職率の高い業界です。退職を申し出た社員に対しての対応は、全く止められずに即日最終出勤を指示されるようなさっぱりした会社と、絶対に辞めさせてくれない会社の2種類にきっぱり分かれます。
辞めやすい会社であれば問題はないのですが、怖いのは辞めさせてくれない会社です。そういった会社は社長も管理職も「辞めなければいつか必ず売り上げてくれる」が信条で、退職を申し出た社員の実家に上司が訪問して両親を威圧したり、会議室に監禁して辞意を撤回するまで延々と説教を続けたり、めちゃくちゃなことをしてきます。
不動産投資塾の取材でも、辞めさせてくれない会社を辞めるために寮から夜逃げしたことがあるという営業マンの声が複数ありました。
退職を決意するほどであれば自分の会社が社員の退職に対してどんなスタンスなのかは薄々わかっているでしょうが、心配な場合は既に退職した先輩に相談してみるのもいいでしょう。
注意してほしいのは、在職している上司や同僚に退職意思を漏らさないこと。辞めさせない会社は退職懸念のある社員を上層部に密告するような雰囲気になっていることも多いからです。
正式に辞意を伝える前に会社にバレてしまえばその後の仕事がやりづらくなってしまいますし、会社から何らかの妨害工作を働かれる可能性もあります。辞意を表明するまでは口を固く閉ざすようにしましょう。
才能が他社で花開くことも。合わないと思った会社はさっさと辞めるべき
投資用不動産の営業では、結果が出るまで絶対に諦めない粘りが必要不可欠ですが、能力があっても会社のやり方や風土、上司との相性などがどうしても合わないのはよくあることです。
投資用不動産会社の経験者の求人はたくさんあって転職はさほど難しくないので、努力以外のどうしようもない部分で自分に合わない会社だと感じたら早めに退職を決断してしまったほうがいいでしょう。
実際、不動産投資塾の取材でも、最初に入社した会社で数字が上がらずに退職した後に他社でメキメキと頭角を表し、今では独立して年商100億円超えの経営者、という人がいました。
数字があがらないのは、あなたのせいではないかもしれません。自分の勤める会社との相性は冷静に見極めるようにしましょう。
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著者紹介
不動産投資塾編集部不動産投資塾編集部
投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。