Column

不動産投資の最新動向

794 view

西向きのマンションは売れない!? 売りにくい物件を売却する方法はあるのか?

目次

一般的に「西向きのマンションは売れない」といわれています。

なぜ売りにくいのでしょうか? そのほかにも不動産投資家の間では、定説となっている売却しにくい物件の条件があります。

今回の記事では、それらの理由と売るためのポイントを解説します。

西向きのマンションは売れない」は本当か?

まずは、西向きマンションの売りにくい理由を考えてみましょう。

理由①:「西向きの物件は室内が暑くなる」

多くの人は「西日=暑い」というイメージを持っています。

実はこれは間違いで、一日中建物の外壁に当たった日光の熱が室内に入って来るタイミングと、西日が差し込む時間帯が重なるために、そう思ってしまうのです。

とはいえ、「西日=暑い」というイメージは根強いので不人気となってしまいます。

理由②:「午前中の室内が暗い」

朝は、だれしもがさわやかに迎えたいもの。

しかし、西向きマンションだと、午前中はどうしても暗くなってしまいます。

理由③:「家具や床が日焼けする」

西日は日射角度が比較的低く、部屋の奥まで入ってきます。

そのため、ほかの向きの物件より家具や床などが日焼けしやすくなります。

「西向き」以外の売れない4つの条件とは?

「西向き」以外にも一般的に「売れない」とされる物件の条件には次のようなものがあります。

①室内が汚れている

中古物件を購入する際、買い主は必ず内見をします。

そのとき玄関に靴が散らかっていたり、トイレが汚れだらけだったらどう思うでしょうか。

立地や広さなどの条件が同じ物件が2つあったら、汚れている方は選ばれないはずです。

②需要のないエリアにある

駅から徒歩圏内ではない、周辺に大学や会社がない、といったように、そもそも賃貸住宅に住む人が少ないエリアの物件を売却するのは困難です。

③売りかたが悪い

相場より高い値付け、広告に載せる写真の数が少ない、または写真の写りが悪い、広告量自体が少ない。このような売り方が悪い物件は、買い手を見つけるのに苦労します。

④仲介を依頼した不動産会社の実力が低い

くわしくは次の項で説明しますが、売りにくい物件でも売るテクニックは存在します。

そのようなテクニックを持ち合わせていない不動産業者へ物件の仲介を依頼しても、なかなか売れないでしょう。

売れない物件を売るためにやるべきことは?

たとえ売りづらい物件でも、売る方法はいくつもあります。その一例を紹介しましょう。

西向きマンションの場合

・西向きならではのメリットをアピールする

西向きの物件には、「冬は暖かい」「夕日、夕焼けがきれいに見える」「午前中は日光が入らない」といったメリットがあります。

「午前中は日光が入らない」に関しては、「夜間は仕事をしていて午前中は寝ているので暗い方がいい」といった人には魅力となります。

これらを広告や内見時にアピールするようにしましょう。

・仲介を依頼する不動産会社を変更する

現在、仲介を依頼している不動産会社の担当者へ「西向きマンションの魅力はなんですか?」と聞いてみましょう。

上記のような回答がなければ不動産会社の変更を検討するべきです。

室内が汚れている場合

・掃除をする

室内が汚れている場合は、掃除をするしかありません。

とくに「キッチン・トイレなどの水まわり設備」は、よく見られるので念入りに行ないましょう。

その際、ハウスクリーニング業者へ依頼するのもお勧めです。

数万円の出費で数十万円高く売却できるかもしれません。

需要のないエリアにある場合

・地域密着型の不動産会社へ依頼する

需要が無いエリアの物件を売却する際は、周辺の事情にくわしい地域密着型の不動産会社へ仲介を依頼しましょう。

独自のネットワークで買い手を見つけてくれる可能性があります。

売りかたが悪い場合

・値付けを見直す

まずは周辺相場を確認して、値付けを見直すことが先決です。

・ネット広告の写真を見直す

仲介する不動産会社へお願いして、ネット広告で公開している物件写真を、より魅力的なものに変更し、点数も増やしましょう。

仲介を依頼した不動産会社の実力が低い場合

一般的に、不動産会社との媒介(仲介)契約は3か月間です。

この期間のお付き合いで、実力に疑問を持ったら、不動産会社の変更を検討してもいいでしょう。

最終的には「買取」という手もアリ

以上のように、「売りにくい」といわれている物件でも売る方法はあります。

しかし、それでも売れない、または売却を急いでいる場合は、買取専門業者に買い取ってもらう、という手もあります。

専門業者は西向きマンションなどでも魅力的にリフォームする方法を知っているので、意外に高値で買い取ってくれる場合もあります。

投資用不動産業界に関する情報が毎週届く!
不動産投資塾新聞社メールマガジン登録はこちら

関連記事

【第16回】悪徳な金融機関の「犯罪集団」顔負けの狡猾な手口とは?

『融資地獄』連載

1,738 view

【第16回】悪徳な金融機関の「犯罪集団」顔負けの狡猾な手口とは?

不動産会社が「売れ残り物件」を奪い合う、知られざる理由とは?

不動産投資の最新動向

1,347 view

不動産会社が「売れ残り物件」を奪い合う、知られざる理由とは?

老後資金「2千万円不足」問題…これからの時代に有効な「資産防衛」とは

加藤隆が実際に体験した不動産投資の罠

1,843 view

老後資金「2千万円不足」問題…これからの時代に有効な「資産防衛」とは