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大規模修繕費用を甘く見るな! 痛い目をみるオーナーが続出する実態

目次

マンション経営を行なう不動産オーナーにつきまとうのが、定期的な大規模修繕です。

経年劣化するマンションの資産価値を守るために、大規模修繕は計画的に実施しなければいけません。

しかし、この大規模修繕費用を甘く見た結果、痛い目をみるオーナーは数多く存在します。

今回は、大規模修繕によって悲惨なダメージを受けた投資家の末路を紹介していきましょう。

マンションの大規模修繕はなぜ必要なのか

一戸建てやマンション、アパートなど種類を問わず、建物には時間の経過に伴って傷みや劣化が出てきます。

そうした経年劣化を放置していれば、建物の価値は大きく下落してしまうでしょう。

特に建物の規模が大きく、たくさんの住民が住むマンションの場合、入居者が快適に暮らすためにも大規模修繕は不可欠。

定期的なメンテナンスをしなければ、建物の傷みを入居者が嫌がって別の物件に引っ越してしまったり、新規の内見者が入居契約を見送る一因となったりしてしまいます。

大規模修繕は、計画性が重要です。一般的には、12年周期で大規模修繕工事を実施します。

ただし12年というのは、国土交通省が「長期修繕計画ガイドライン」で公開している周期のため、あくまで目安の期間。

実際には、13〜16年くらいの周期で実施している例もあります。

大規模修繕費用はかなりの高額負担が必要

大規模修繕には、いったいどのくらいの費用がかかるものなのか?

大規模修繕の工事費は、1戸あたり75万〜120万円が目安です。

仮に1戸あたり100万円の修繕費用見積もりが出たとしたら、50戸なら合計5000万円かかる計算。

管理戸数が多ければ、1億円規模の修繕費がかかる可能性もあります。

さらに、修繕に際して外部のコンサルタントなどに、建物の調査や診断、設計、施工会社選定への協力、工事監理などを委託するケースでは、大規模修繕の工事費にくわえてコンサルティング費用の負担が発生します。

コンサルティングの報酬金額は会社やコンサルのキャリアによって違いがありますが、大規模なマンションの場合は、1000万円以上かかることも珍しくないのです。

大規模修繕での失敗者続出!? お金のトラブルは意外と多い

ここで、計画性のない大規模修繕計画のせいで大失敗したマンションオーナーたちの「ヤバすぎる事例」を紹介しましょう。

ケース① 修繕積立金が不足して工事が進められない!

計画的に修繕積立金を貯めておかなかったせいで、いざ工事を進めようとしたときに資金不足で工事費がまかなえないことが発覚する――こうしたケースは決して珍しくありません。
入居者から受け取る家賃で修繕費用を払えないのであれば、ローン会社やリース会社から追加で借り入れる必要があります。

それもできないのであれば、諦めて物件を売却するしかありません。売却してもローン残額の返済がままならない場合、自己破産を余儀なくされる可能性もあるのです。
そうならないために、マンションの長期修繕計画は、5年に1度くらいの頻度を目安に見直す必要があります。

実際にかかりそうな費用に対して着実に積み立てが進んでいるか、オーナーとして必ず把握しておいてください。

ケース② 工事会社に割高な費用を騙し取られた!

ほか、大規模修繕のコンサルティング会社が、あまりにも安価なコンサル料を提案してくる場合は非常に危険です。

見せかけのコンサル料は安くても、コンサル経由で依頼した施工業者がコンサルにバックマージンを支払う仕組みがまかり通っているからです。

こうした悪質な工事業者に見積もりを頼めば、本来は必要のない工事項目へ誘導され、割高な工事費用で大規模修繕契約を結ばされてしまいます。

悪質商法に騙されないためには、コンサルから紹介された工事業者だけでなく、必ずオーナー自身でもほかの業者に相見積もりを取るようにしてください。

ケース③ 管理を一任していた管理会社が積立金を横領!

修繕積立金の管理については、物件の管理会社に任せているオーナーが多いものですが、管理会社にお金をネコババされる事件は意外に多いのです。

大体はオーナー側の危機管理意識がずさんで、通帳の管理まで丸投げにしてロクに口座残高も確認していなかったせいです。

管理会社といえども人の子ですから、簡単にお金を横領できるような管理体制になっていたら、魔が差すこともありえます。

事務作業上の都合で通帳を管理会社に預けるタイミングがあるとしても、必ず入出金はすべてコピーして提出させるなど、誤魔化しがきかないように目を光らせておかなければいけません。

こうした横領は事件化すれば犯人を捕まえられますが、取られたお金が返ってくるとは限りません。

もちろん裁判でお金の返還を請求することは可能ですが、相手先の管理会社が倒産したり犯人が自己破産したりすればお金は戻ってこないのです。

管理会社に任せっぱなしは禁物

大規模修繕に際してお金に困ったりトラブルになったりするケースの大半は、オーナー自身がしっかり計画せずに管理会社に管理を丸投げしていたことが原因です。

オーナーが楽をしたいからといって他人に丸投げをしていると、大抵は余計な出費がかさんだり、借金が増えたりしてしまいます。

面倒でも、お金に関する部分だけはオーナー自身が厳密に管理しておく必要があるのです。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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