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不動産所得は経費計上で税金対策! 確定申告までに知っておきたい経費のすべて

目次

不動産投資を開始して家賃収入が発生すると、納税の義務が生じます。しかし、経費を正しく計上すれば、税金対策につなげることができるのです。不動産所得に対する課税を最大化するには、経費の最大化と利益の圧縮が大事と言われています。何が経費にできて何ができないのか、正しい知識を備えておけば不動産オーナーとして利益を得て、確定申告でも困ることがなくなることでしょう。

不動産所得における経費とは

まずは不動産所得について簡単に解説します。
国税庁によると、「総収入金額➖必要経費=不動産所得の金額」と定義づけられています。

国税庁HPはこちら

総収入金額にあたるのは、家賃や管理費、更新料の名目で受領する費用、礼金や補償金のような返還を要しない費用、共益費の名目で受け取る費用などです。

不動産所得のうち経費として認められる費用

経費とは「事業にかかる費用」のことです。不動産所得においては、経費として認められる項目が13個あります。

それぞれ以下のとおり紹介していきましょう。

①租税公課(税金)
不動産投資において経費計上できる税金は、不動産取得税・固定資産税および都市計画税・印紙税・事業税です。不動産取得税は初年度のみ発生する税金です。

②損害保険料
火災保険料や地震保険料のことです。不動産投資を行う際、火災保険への加入は必須です。地震保険への加入は火災保険加入が必須条件ですが、それぞれ経費として計上できます。

③減価償却費
建物には法律により耐用年数が設定されており、居住用の場合、木造は22年、鉄骨造は34年、RC造は47年と構造や素材で異なります。建物の購入にかかった費用を年数で割った減価償却費として計算し、毎年経費として計上することができます。

④修繕費
入居者が退去した部屋の原状回復を行う場合、修繕費を経費計上できます。また建物や部屋は時間の経過とともに老朽化するため、部屋のクリーニングや壁紙の交換、給湯器やエアコンの交換などが必要になります。マンションを所有している場合は、管理費としての清掃費やメンテナンス費、大規模修繕のための毎月の修繕積立費も経費にすることができます。

ただし、リノベーションなど機能価値を向上させるための修繕工事でかかる費用は、経費計上できないので覚えておきましょう。

⑤借入金利息
不動産購入のために組んだローン返済の利息部分については、借入金利息として経費計上できます。ローンを受けた年の手数料についても経費になります。

⑥管理費および管理会社への業務委託料
管理会社に支払う管理費は経費計上できます。管理費に含まれるのは、警備保障会社に支払う防犯費やエレベータ点検費、給排水設備費、電気系統の保守点検費などです。

賃貸物件の場合、業務委託料として清掃やトラブル解決、家賃徴収のための管理費を、不動産管理会社に家賃の5%程度支払っていることがよくあります。これも経費として計上ができます。

⑦広告宣伝費
アパートの空室対策として入居者募集の広告宣伝を行った場合は、広告宣伝費として経費計上ができます。広告宣伝は不動産会社に委託することが通常なので、委託費としての考え方になります。

⑧交通費
不動産会社や管理会社とのやり取りで発生した交通費は、経費計上できます。また、マンションやアパートの運営管理や入居者募集などを行う際、使用した車のガソリン代や電車・バス代、駐車場代や高速費用まで経費として計上ができます。

⑨通信費
建物の運営に発生した電話代やネット通信費、プロバイダ代、郵便費などはすべて経費として計上できます。

⑩新聞図書費
不動産市場の調査や経済動向など、情報収集のための新聞購読代や書籍代などは、経費計上可能です。

⑪接待交際費
不動産経営において、不動産会社や税理士との打ち合わせに伴う飲食代、手土産代などの支出は接待交際費として経費計上できます。

⑫消耗品費
物件内の掲示物などを貼る際にかかった用紙代やインク代には、消耗品費として経費計上が可能になります。

⑬税理士や司法書士、弁護士などへの報酬
税理士への確定申告の依頼料や年間顧問契約料などやトラブル発生時の弁護士費用は経費計上できます。不動産登記の際の司法書士への依頼も同様です。

交通費や通信費、接待交際費などの経費計上は、あくまでも不動産経営の業務上の必要分のみということには注意しましょう。

ちなみに、建物に関する仲介手数料は経費として落とせません。不動産取得費用は減価償却費としての処理になり、仲介手数料はこの中に含まれているためです。

ほか、住民税や所得税の税額の支払いは、不動産投資に関係なく発生する税金のため、経費になりません。

覚えておきたいお得な節税対策

不動産所得は、経費計上により利益を圧縮し、所得を抑えることができます。
節税対策として特に有益なのは「法人化」です。

法人化のメリット

法人化すると、相続税を節税できたり、不動産所得が高ければ所得税が課税されたりと、さまざまなメリットが享受できます。

赤字になった場合でも、赤字を翌年に繰り越して利益と相殺できるのはポイントです。個人の場合は3年が限度ですが、法人化をすることで最大9年まで繰り越しが可能になります。

また、5棟あるいは10室を所有する規模であれば、確定申告で青色申告により最大65万円の青色申告特別控除を受けることができます。

不動産所得を給与所得と合算して確定申告

ちなみに不動産所得は、給与所得と合算して確定申告することができます。不動産物件の運営において、たとえ損失が発生していたとしても、確定申告を行うことで納付しすぎていた税金を還付されることがあるので、覚えておいて損はない手段です。

ほか、小規模企業共済の掛け金は全額控除の対象となります。一定数の不動産を所有していることが条件ですが、税制面で優遇されているため大きな節税対策になります。

不動産収入が増えると税務調査が入ることもあり得ますが、そんなときは税理士に相談することが一番です。経費計上の仕方や節税対策などは税理士の協力も得ながら、自分自身が利益をきちんと得られるようにしっかりと対策をしましょう。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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