不動産投資の最新動向
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2020年2月29日(土)
投資用不動産が成約に至るまでに衝突する3つの壁と、乗り越えるための営業テクニック
投資用不動産の営業は、新人がすぐに成果を出せるほど簡単ではありません。毎年多くの新人が、一件の成約も経験することなく業界を去っていきます。不動産投資塾編集部が取材する中で、新人営業マンは成約するまでに「3つの壁」に必ず衝突していることが分かりました。ではベテラン営業マン達はそれらの壁をどのようにして乗り越えているのでしょうか。そこにはやはり、営業テクニックが存在します。
新人営業マンが衝突する第一の壁…いくら電話をかけても全くアポが取れない
投資用不動産の営業で、見込み客が最初から前向きに話を聞いてくれるケースはほぼないと考えてください。300件、400件と電話をかけたのに面談できたのはゼロ、ということも当たり前です。ほとんどの新人は投資用不動産が難しい営業の世界だということをある程度覚悟して飛び込んできますが、それでも「思っている以上に取れない」のが現実。毎日遅くまで残業しても見込み客との商談にすら漕ぎ着けられない現実にショックを受け、多くの新人が離脱してしまいます。
乗り越え方
とにかく、いくら断られても諦めずにひたすら電話をかけ続けましょう。コツは、見込み客リストの中で電話が不通だったりする人も飛ばさずに追いかけ続け、必ずリストの上から順番につぶしていくこと。なかなか捕まらない相手は他の営業マンも捕まえにくいので、粘り強く追いかけて電話に出てもらうだけで話が一気に前進することも珍しくありません。
新人営業マンが衝突する第二の壁…アポが成約につながらない
なかなかアポが取れない焦りが募ってくると、見込み客の状況もロクにヒアリングせずに「とにかく話だけ聞いてください!」というようなアポの取り方をしてしまいがちです。その結果、クローザー(商談のクロージングを行う人)である先輩や上司と一緒にいざ訪問してみると全く不動産投資に興味がなかったり、やる気はあっても投資に必要な銀行融資が降りないような人だったり……。当然、いくら営業しても物件を買ってくれない・買えない見込み顧客のアポには意味がありません。このような「質の低い」アポを量産してしまうのも新人によくあるケースです。
乗り越え方
焦る気持ちはよく分かりますが、テレアポの際には不動産投資に対する見込み客のスタンスや、融資が降りそうな相手かどうかをそれとなく探っておきましょう。電話でのヒアリングで見込み客の状況やタイプなどを的確に把握してクローザーに報告すれば、クローザーも商談がやりやすくなり成約率が上がります。
「会って話だけ聞いてください!」とただお願いしてアポを取るのではなく、勇気を持って「ご説明で興味をお持ちいただけたら、前向きに検討くださいますか?」と聞いて言質を取っておくのも一つの手でしょう。
新人営業マンが衝突する第三の壁…契約直前で破談になり、心が折れる
やっとの思いで商談にこぎつけ、クロージングに成功して「物件を買う」と言ってもらえても油断はできません。投資用不動産は高額な買い物ですから、商談後に考え直した見込み客から断りが入ることも少なくないのです。
平均的な年収のサラリーマンだとよくあるのが、購入を決断した後に奥さんからの反対に遭うケース。年収が1000万円を超えるような人は家庭での発言力も強いのでこういった奥さんブロックはありませんが、一般的なサラリーマンの場合は奥さんの反対を覆せないこともあります。「アプローチするのは独身だけ」という営業マンもいるほどです。
せっかく初めての成約が決まりそうだったのに、最後の最後でダメになった……そこまでの努力が水の泡になり、挫けてそのまま業界を去ってしまう営業マンも珍しくないのです。
乗り越え方
契約直前の断りはベテランの営業マンでもショックを受けるものです。落ち込む気持ちはわかります。
しかし、重要なのは切り替えです。断られた当初は沈んでしまっても、せいぜい3日ぐらいで「次行こう!」と気持ちを切り替えましょう。
星の数ほど電話をかけ、商談を繰り返せば、自分に信頼を寄せてくれるお客さんに出会い、スムーズに成約に至るときが必ず訪れます。
誰でもいずれ必ず成果は出る
投資用不動産営業マンのぶつかる壁は、煎じ詰めれば全て「成果が出ない」の一言に尽きます。
しかし、「誰が営業しても物件を買ってくれる」見込み客が必ず存在します。不動産投資塾編集部の取材でも、営業のコツを「いいお客さんを掴むまで当たり続けるしかない」と答える不動産業経営者が数多くいました。
成果が出ないつらさに耐えられず脱落する新人が多いですが、成約するまでは続けてみるのも大きな経験の1つになると思います。出会いに期待して、粘り強くテレアポ・訪問を続けることができれば、これまでになかった達成感とやりがいを、きっと感じられることでしょう。
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著者紹介
不動産投資塾編集部不動産投資塾編集部
投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。