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「なんでそんなに良い物件なら自分で買わないの?」と聞かれたときの模範解答

目次

投資用不動産の営業マンは、物件の魅力を見込み客に熱心に説明します。そんな中でたまに聞かれるのが、「なんでそんなに良い物件なら自分で買わないの?」という質問。不動産投資塾ではそんな疑問に答えるため、投資用不動産の営業マン自身の不動産投資事情について、不動産会社や金融機関への取材からまとめました。

融資審査が通らないので、私が買いたくても変えないのです

結論からいうと、投資用不動産の営業マンは不動産投資を「やらない」のではなく「できない」場合が多いので、正直に伝えましょう。

その理由は、金融機関からの融資審査にあります。不動産投資は銀行やノンバンクからの融資を得て始めるケースが多く、融資の降りやすさは物件を買う人の勤務先や年収などによって変わってきます。(融資審査に関わる顧客のステータスのことを「属性」といいます)
融資審査は、単に年収が高ければクリアできるわけではありません。

経営者やフリーランスの場合は年収が高くても金融機関からの評価が低くなりがちで、ある程度の頭金を払わなければ不動産投資を始められないケースが多いです。

逆に融資が降りやすいのは勤務医や一部上場企業の社員、大手法律事務所に勤める弁護士などで、年収の10倍をはるかに超える多額の融資が認められることも珍しくありません。
金融機関は、短期間の年収よりも長期的な安定性を高く評価して融資を決める傾向にあるのです。

投資用不動産の営業マンは融資審査が不利になる

金融機関の融資審査においては、はっきりいうと大半の投資用不動産営業マンは不利です。
その理由は大きく3つあります。

勤務先が中小企業であることが多い

投資用不動産の営業マンが勤める会社は無名の中小企業であることが多く、まずはその点が金融機関の評価でマイナスに働きます。規模が小さいだけでなく、開業からそれほど期間の経っていない会社が多いことも不利な要因。この先きちんと事業が続くのかどうか未知数な会社に勤めている人、という評価をされてしまう可能性があるのです。

本人の勤続年数が短いケースが多い

人の入れ替わりが激しい投資用不動産業界において、一つの会社に長く勤める営業マンは少ないのが実態です。

金融機関は融資審査で現職の勤続年数も重視します。今の会社に長く勤めていればいるほど融資審査においては有利ですが、その点において不利な評価を受けてしまう営業マンがほとんどなのです。

給与が不安定である

金融機関は給与が歩合やインセンティブに偏っている人を好まない傾向にあります。外資系生命保険会社の営業マンとして長年勤めて年収も高い人でも、フルコミッションに近い給与体系であることで融資額が大幅に減額されたケースがあるようです。

ご存知のとおり投資用不動産営業は給与のうちでインセンティブの割合が高い仕事なので、金融機関から「現在の年収を将来にわたって確保できない可能性がある」と見なされて融資が降りにくくなります。

投資用不動産業界は給与が不安定で離職率が高く、業界を抜ける人間も多いことは金融機関も承知しています。

総じて投資用不動産営業マンは融資を得にくい傾向にあり、不動産投資を始めるのが難しいのです。

トップクラスの営業マンは物件を持っている人も多い

一般的な営業マンが物件を買うのは困難ですが、安定的に年収数千万円を稼ぐようなトップ営業マンの場合は、自分の投資用不動産を保有している人も少なくありません。

投資用不動産業界で働いていても、非常に高い年収が数年間継続している場合には融資が降りる可能性が上がります。お金にものを言わせて現金で物件を購入する人も出てくるので、トップクラスになるほどに自身も物件オーナーである割合は高まるもの。

自分で買わない理由を求められた場合は、「融資上限を超えてしまうので買えません」と伝えれば、だいたい納得してもらえます。

物件を営業マン自身で購入しない理由は合理的に説明できる

たしかに自分自身が物件オーナーであれば、セールストークに厚みが出てくるかもしれません。ただ、自分で買わない理由を問われたときに不信感を抱かれてしまっては機会損失が生まれます。自分が買わない(買えない)理由を自分で考えて、見込み顧客に説明できるようにしておきたいものです。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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