加藤隆が実際に体験した不動産投資の罠大家連載コラム
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2019年6月20日(木)
大家初心者が読むべき書籍とは? 選び方とおすすめ本を紹介
「不動産投資」において、勉強になる書籍を探している方も多くいらっしゃるようです。
私も不動産経営の本はほとんど読んでいます。家は書籍で溢れ、床の底が抜けそうなくらいです。
不動産経営では、浅く広く体系的に学ぶことが重要です。
そのためには、まずは時間とお金がかからない 書籍は最適です。
今回は、不動産投資関連の書籍の選び方や、大家初心者にこそ読んでもらいたいおすすめの書籍をご紹介します。
不動産投資に関する本の選び方
書籍の最新情報は、ネットや口コミなどで調べましょう。
書籍によっては、比較的万人受けするように書かれている印象があるものもあります。しかし、書籍を選ぶときは自分自身の状況に照らし合わせ、課題を解決できるようなものを選ばなければなりません。
具体的には、自分自身や家族の性別・年齢、性格、ポリシー、職業、収入・資産などに応じて選ぶことです。
エリアでいえば首都圏・地方・海外、形態でいえば区分所有マンション・戶建て・一棟アパート・一 棟マンション、単身者用・ファミリー用、築年月でいえば、新築・築浅・中古などがそれにあたるでしょう。
最初は、調べたいことの全般の方向性をつかみ、そこから徐々にテーマを絞り込んでいけば良いと思います。
また、特定の手法のみで不動産経営を行なっているような著者の本だと、どうしても内容が偏りがちで す。そのため、著者の立ち位置も考慮すると良いでしょう。
著者には、不動産経営者(地主・二代目大家系、サラリーマン大家、サラリーマン卒業専業大家)、不動産会社系、各種士業系(弁護士・司法書士・不動産鑑定士・公認会計士・税理士・宅地建物取引士など) などがありますが、自分よりも少し先の立ち位置にいる人の本が参考になります。
例えば、読み手がサラリーマンであれば、同じサラリーマンをしながら、先に不動産経営を行っている著者の書籍を選びましょう。
サラリーマンが初めから資産やアドバンテージのある地主、二代目大家の方の書籍を読んでも、自分が再現できるかどうかはわかりません。
専業大家さんは時間があるため、リフォームや修理、清掃、入居付けなど自分でなんでもやっている人が多いです。しかし、時間やお金の無いサラリーマンには難しいものです。 種士業の先生の書籍を読むのであれば、自身でも不動産経営をやっている人のものが特に実践的で役に立ちます。
私の場合は、自分の不動産経営の参考だけでなく、取材記事やコラム、講演、スクールなども参考にもなるので、あらゆる不動産経営の本、自分とは違う手法・ポリシーの書籍も含めていろいろ読んでいます。
不動産投資初心者なら読むべきこの一冊
ここでは、私が実際に手にとって参考になったと感じる書籍や、学びになったことをご紹介したいと思いま す。
「改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学」(ロバート・キヨ サキ著、筑摩書房刊)
⻑年読み続けられている名作です。最初に読むべき、「お金」の本といえます。
お金の力を知って、思い通りの人生を手に入れるための書籍です。 こちらは自費出版で、発売当初はほとんど売れていなかったようです。ところが、テレビで取り上げられ たことをきっかけにたちまちブレイクしました。
サラリーマンや自営業者は、自分の時間と体を使って働くため、稼ぐことができる金額には限りがありま す。 しかしこの書籍では、経営者や資産家になれば他人の時間や体、金を活用してビジネスや資産運用を行うため、やればやるほど、時間とお金が豊かになると説いています。その方法の一つが不動産経営なのです。
これはクワドラントという考え方で、非常に興味深く感じました。私は、まずこの考え方を自分自身に植え付けることが大事だと思います。
不動産会社に勤めて不動産経営を行うただのサラリーマンや、なんでもかんでも自分でやらねばならない自営業者から脱却するためには、信頼できる不動産会社に業務委託し、自動操縦状態に持っていくことで す。 これが経営者です。経営と出資を分離させ、経営までも任せることができれば、資本家と言われるようになります。
「世界一やさしい不動産投資の教科書 1 年生」(浅井佐知子著、ソーテック社刊)
著者の浅井佐知子さんは不動産鑑定士であり、不動産経営も行っている実践家です。
「知識ゼロからでも始められる」とうたっており、タイトル通り世界一やさしい不動産経営の教科書ともいえる書籍です。
この書籍では、不動産経営においてエリアや物件選定などでの失敗を避けつつ、成功を目指すノウハウが書かれています。物件選定の前に、物件選定を含めた不動産経営書籍選定の重要性、対象エリア・不動産の選択、リスク対策にまで触れています。
不動産鑑定士だけあって、エリア・物件選定については特にプロの知見を感じ、勉強になりました。
浅井さんとは、以前コラボセミナーを行ったことがあり、そのときに「価値観やポリシーが似ていますね」と言われました。私もこの書籍を読み、共感を覚えたものです。
私もリスク対策の書籍を 2冊書いています。読んでくださる方に同じ失敗をしてほしくないという思いから、著書の中では恥を忍んで自身の失敗談も紹介しています。
日本の不動産・金融業界は、まだまだ整備されているとは言えず、悪徳不動産会社や悪徳金融機関が跋扈している、なんでもありの魑魅魍魎の世界です。 誰も助けてくれません。我々は、自己防衛していくしかないのです。
この書籍では、リスクを抑える意味でも、まずは 300万円台から小さく始める手法も紹介されています。私もリスクの小さな投資から始めて、慣れてきたら徐々にリスクも取りつつ、次第にリスク分散に持っていく手法を取っています。
「不動産投資の学校 実践編」(日本ファイナンシャルアカデミー著、ダイヤモンド社刊)
不動産経営を始めた頃は、この日本ファイナンシャルアカデミーのセミナーで勉強していました。
上記 2 つの書籍は、日本ファイナンシャルアカデミーの人気講座を書類化させたもので、体系的に良くまと まっており、わかりやすいです。 入門書としては、「金持ち父さんシリーズ」に準じるところがあるかもしれません。
上記 2 つの本を足掛かりに、普通のサラリーマンが不動産経営で成功し、家賃収入がサラリーマン給与収 入を上回った例が続出していると聞きます。
続編として 、「 不動産投資の学校実践編」(日本ファイナンシャルアカデミー著、ダイヤモンド社) も 出 版されています。
この書籍は、不動産経営に必要な情報が基礎から応用まで、実践的かつ体系的に網羅されています。
これから不動産経営を始める初心者から、不動産経営を拡大したい中級者まで参考になると思います。収 入増・老後対策なども想定し、購入物件選定・メンタル・リスク対策・利回りなど幅広く記されています。
加藤隆の不動産経営本
私の書いた書籍でも、不動産経営を始めて、段階的かつジャンル別(サラリーマンの自立(経済的・時間 的・精神的)に、サラリーマンの資産運用(預貯金・外国為替・貴金属・株・不動産)、不動産経営全 般・資金調達・税務戦略・リスク対策)のノウハウを書いていますので、簡単にご紹介させていただきます。
私の場合は、リスク分散という手法で、首都圏・地方、区分所有マンション・戸建て・一棟アパート・一棟マンション、単身者用・ファミリー用、新築・築浅・中古など一通り実践しており、客観的な視点からの執筆を心がけています。
どんな時代でも通用する普遍的な再現性のある原理原則を中心に書いているので、よろしければ参考にご一読ください。
「インディペンデント・サラリーマン入門 資産1億円なんて簡単」(⻘志社)
サラリーマンの自立(経済的・時間的・精神的)を目指した書籍です。
「サラリーマンショック 知らずの賢い資産の築き方」(ごま書房新社)
サラリーマンの資産運用(預貯金・外国為替・貴金属・株・不動産)についての書籍です。
「実例から学ぶ 不動産投資でお金を残123のコツ -修羅場を切り抜けた大家歴 26年の体験より-」 (ごま書房新社)
不動産経営全般の書籍です。
「サラリーマン大家さん お金の借り方テクニック」(東洋経済新報社)
不動産経営における資金調達の書籍です。
「サラリーマンだからこそ「節税大家さん」で儲けなさい!」(東洋経済新報社)
不動産経営における税務戦略の書籍です。
「不動産投資で地獄を見た人の怖い話[リスク回避と収益アップ策]〜大家歴 25 年、数々の修羅場を乗 り切った現役サラリーマン投資家が教える」(ぱる出版)
不動産経営におけるリスク対策の書籍です。
「不動産投資家なら必ず体験する! 本当にあった怖い話」(ぱる出版)
こちらも不動産経営におけるリスク対策の書籍です。
まとめ
不動産経営を始めるに当たっては、まずは書籍で体系的に浅く広く勉強することをおすすめします。
書籍で勉強したあとは、不動産会社や金融機関と対等に話すことができ、悪徳不動産会社・悪徳金融機関にだまされるリスクが減ります。
不動産経営を始めたばかりのころは、サラリーマンの自立、資産運用、不動産経営全般についての書籍を読み、 それから資金調達、税務、リスク対策関連の書籍へと、幅を広げていくのが良いでしょう。
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著者紹介
加藤 隆加藤 隆
サラリーマンのままで、経済的・時間的・精神的自由を目標に、預貯金・外国為替・貴金属・株等の資産運用を経て、不動産経営歴31年。数々の失敗・バブル崩壊を生き抜き、リスク分散をモットーに、東京・博多・札幌・名古屋・京都・小樽・千葉に、区分所有マンション・一棟物アパート・一棟物マンション・戸建等、物件108戸を運営。総資産7億円・借入5億円・自己資本2億円、年間家賃収入4,100百万円・借入金返済3,100万円・キャッシュフロー1,600万円。節税で、所得税・住民税ゼロ。