星野陽子の金持ち母さん投資術
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2019年1月17日(木)
不動産投資において大切な「時間コントロール術」
不動産投資家が集まれば、「不動産投資は、投資の中で一番いいよね」という話になります。けれども失敗する人たちがいるのも事実です。最近も不動産投資でひどい目にあったと報道されましたので、「不動産は怖い」と思う人たちが増えたのではないでしょうか。
報道されている不動産投資に失敗した人たちは、属性がよい年収の高い人たちが多いようです。年収の高い人たちは、上顧客として買い物で優遇されたりしますので、不動産もよい物件を優先的に紹介されると思ってしまったかもしれませんね。
また、仕事で忙しくて勉強をする時間がなかったのかもしれません。このような「年収が高くて不動産投資の知識がない人」を狙ってカモにする業者がいるわけです。
こうした業者のカモにならないように、十分な知識を得る時間を創出する、私なりの「時間コントロール術」をご紹介します。
成功する人は「忙しい」を言い訳にしない
不動産投資で成功するには、やはり知識や経験が必要です。知識が増えれば増えるほど、いろいろとわかってきますし、物件は見れば見るほど目利きとなり、成功へ近づきます。
私は不動産投資について聞かれたり、相談を受けたりすることがあるのですが、知識を得ることなしに不動産投資をし、失敗している人たちも見ているので、「勉強したり、物件を見に行ったり、複数の人たちから話を聞いたりしないとだめですよ」と忠告させてもらいます。
(えらそうに言っていますが、ワンルームマンションを最初に現金で買ったときには、ほとんど知識がありませんでした。マンション一棟をフルローンで購入しようとしたときも知識は足りていませんでしたが、幸いにも銀行から融資を断られました。そして融資を断られていた時期が約2年続いたため、結果として勉強や物件見学をすることができたのです)
そう言うと「勉強する時間や物件を見に行く時間がないんですよ」と言う人たちが多いのですが、一度セミナーに参加した程度で物件を購入するのはとても危険です。「忙しい」を言い訳にしないことが大切かと思います。
不動産賃貸業でお金を安定して得られるようになり「会社員を卒業」した人たちに聞くと、みなさん物件購入時には無理をしていました。睡眠時間を削って就業時間の前の早朝や、深夜に物件を見に行ったりしていたのです。
ここぞというときには全力で
購入時には負荷がかかるかもしれませんが、買う物件を間違えなければ、購入後には楽をすることができますので、がんばり甲斐があると思います。また、「チャンスの窓」は開いているときと、閉まっているときがあります。
後からわかったことですが、物件価格が今と比べると低く、会社員がフルローンで物件を買えた数年前は、「チャンスの窓が開いているとき」だったのだと思います。投資家として優れている人たちは、その時期、全力で物件を購入しようとしていました。
このような「チャンスの窓」は開いたり閉まったりしているので、次に開く時を待ち、開いた時には全力で取り組むのがいいと思います。
私の時間捻出方法
今はだらけている私ですが、物件購入時は、ハードワークと家事・育児で非常に忙しかった中、時間を捻出していました。
フリーランスで稼ぐには依頼された仕事は断らずに、量をこなさなくてはならなかった(と思い込んでいた)ので、徹夜続きということもありましたし、何日も布団で寝ない(気がつけば椅子で座ったまま寝ているとか、椅子から滑り落ちて床で寝ている)というような生活をしていました。
それでも、幼い二人の子どもたちを抱えて離婚を考え、夫とは別居していて崖っぷちという状況だったので、時間を作って本を読んだり、セミナーに行ったり、物件調査に出かけたりしました。
そのとき私がどうやって時間を作ったのか、またどうやって時間を大幅にカットできたのかをご紹介します。ご参考になれば幸いです。
・保育園と小学校と実家のそれぞれに近いところにある賃貸マンションに目を付け、「空きが出たら入居させてください」とオーナーに頼んで部屋を借り、日々の移動時間を短縮した
・保育園のない休日にママ友たちが子どもの面倒をみてくれた(日頃から仕事で帰りが遅くなる人たちのお子さんたちを自分の子どもと一緒に連れて帰って面倒をみたり、休日にどこかに遊びに行くときに一緒に連れて行ったりしてくれたのです)
・実家の母に子どもたちをみてもらった
・シルバー人材センターの家事サービスを利用して家事をお願いした
・参加しなくてはならない食事会などは、長居せず早く帰った(悪口を言われても気にしない。「あの人はいつも早く帰ってしまう」と言われたが後悔していない)
・家事の時間が減らせる食器洗い機や衣類乾燥機などの家電を購入した
・費用をかけてでも席に座れる特急電車やタクシーを使って、睡眠をとったり、仕事をした
・調査をしたい物件の近くに子どもが喜びそうなことを探し、レジャーに物件調査を加えた
・やらなくてはならないことを見極め、重要なことのうち20%を実行した
物件購入時や、チャンスの窓が開いていると思ったときなど、ここぞというときには、頼めるものは人に頼み、お金で時間が買えるのなら買いました。
書籍やブログから学んで時間のロスを防ぐ
不動産投資に関する書籍はたくさん出ていますが、それぞれの人たちが成功した方法はもちろん、失敗したことも書いています。それを学び、時間をロスしないで済むのはありがたいことではないでしょうか。
私はブログや書籍を読んでいるうちに、多くの人たちが、最初は中古のワンルームマンションを現金で買い、融資を使って木造のアパートをいくつか買い、それから法人化してRC(鉄筋コンクリート造)のマンションを購入していることに気がつきました。
「であれば、最初から法人でRCのマンションを購入するのもいいのでは?」と考え、そのようにしました。このやり方をおすすめしているわけではありませんが、ちょうど某都市銀行がフルローンの窓を閉めるときでしたので、私にとっては購入を決断する、よいタイミングでした。
メンターに知識と経験を補ってもらう
知識も経験も足りなければ、それを持っている人を頼るのもありではないでしょうか。私は報酬を払って不動産投資の指南をしてくれる敏腕投資家にアドバイザーになってもらいました。優れた投資家の経験をお金で買うことができたのは、とてもよかったと思います。
アドバイザーは不動産業者からの物件の紹介をしてくれたり、その物件をもとに私の属性でも融資をしてくれそうな銀行に紹介をしてくれました。
そのアドバイザーには物件情報が持ち込まれ、その中からお眼鏡にかなった物件を紹介してくれます。さらにアドバイザーには物件を購入できる顧客がたくさんいるため、業者さんは物件をグリップしてくれますし、アドバイザーはどういう物件にどの銀行のどの支店が融資をしているかを熟知していたので、的確に銀行へつないでくれました。
ですので、私が物件を探したり、やみくもに銀行に問合せをして会いに行かなくて済みました。その間、私は本業に力を入れることができたのです。
また、修繕が必要な所を指摘し修繕費用を売主が払うように交渉したり、売主が支払う消費税分を上乗せして支払うことで建物比率を税務的に問題がない範囲で上げてもらう交渉をしてくれたりしました。当時の私にはわからないことでしたので、敏腕投資家の経験や交渉力を買えたのは安い買い物でした。
先に述べたように、私には約2年の融資を断られていた期間がありますが、時間を捻出して勉強や物件調査をしたことは無駄ではありませんでした。なぜなら、その頃にはある程度の知識と経験があったので、もしこのアドバイザーが私を騙してどうでもいい物件を買わせてコミッションを取ろうという人であれば、見抜くことができたからです。
金額の大きな不動産投資のリスクを取るのは、他でもない自分であるということは忘れてはいけないと思います。
ぜひ時間をうまく使って不動産投資の勉強をしたり、物件を見に行ったりしてから、不動産投資をなさってください。
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著者紹介
星野 陽子星野 陽子
不動産投資家。著者。特許翻訳者。
東京都出身。外資系メーカー、シティバンク勤務を経て、イスラエル国籍のユダヤ人と結婚。子ども二人に恵まれるも離婚。フリーランスとして在宅で翻訳の仕事をしながら、シングルマザーとして子ども達を育てた。東欧からの移民の子で、14歳から働き、資産ゼロから財産を築いたユダヤ人の義父からは不動産投資を学び、投資物件(6億円)などの資産を築いた。著書に『ユダヤ人と結婚して20年後にわかった金銀銅の法則50』『ユダヤ人大富豪に学ぶ お金持ちの習慣』『貧困OLから資産6億をつかんだ金持ち母さんの方法』がある。オンラインサロン「マネサロ」主宰。 オフィシャルブログも定期更新中。