星野陽子の金持ち母さん投資術
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2019年1月18日(金)
副業として不動産投資(大家業)がベストな理由
「人生100年時代」と言われるようになりました。でも、「それはよかった。長生きできるなんて嬉しいですね」と言う人はいません。「100年という長い人生に必要なお金が足りないのでは?」と不安になる人ばかりです。
たしかに国はあてにならないですし、たとえ大企業に勤めていても、業績の悪化や倒産のリスクがあり、会社もあてになりません。リストラや失業の不安を抱え、増えるばかりの税金や社会保険料などで支出がさらに増えるのではないかと不安材料は尽きません。
そういう面を見ると気持ちが暗くなりますが、一方、テクノロジーの進化や、女性や高齢者も働ける環境が、私には好ましく思えます。副業解禁も普通のことになっていくのではないでしょうか。
ある意味、意欲があれば誰でも働くことができ、誰でも活躍できる、よい時代であるといえるのではないでしょうか。人生100年時代のお金について、私の考えを書かせていただきます。
人生100年時代のお金戦略
これからの時代、「自分の力で生きていくこと」が求められていますが、今の日本には失業保険もありますし、そんなに心配する必要はないので、チャレンジして自分の力を試してみたいものですね。
私は、本業と副業(複数の収入)、人間関係などの見えない資産があると望ましいのではないかと思います。
まずは本業をがんばるのが大切です。本業は自分のやりたいことができたらベストですが、そうでない場合も、会社で働いていれば学べることが多いですし、個人ではできない規模の仕事に携わることができるかもしれません。
社会人になってからも学び続けることや、途中から新しく何かを学び始めることが必要かもしれません。
それから、複数の収入があると望ましいので、本業に関係のあるものや、自分の本当にやりたいことを副業でやるというのもいいと思います。
また、従来のように家族の誰か一人だけが収入を持つのではなく、家族全員が少しでも収入を持てたら、より安心ではないでしょうか。
本業が忙しいのなら、時間と労力があまり必要のない、そして家族が参加できる不動産投資がおすすめです。「不動産投資」と書きましたが、実際には「不動産賃貸業」をすることになります。
不動産投資がお勧めの理由
①複数の収入として家賃が得られる
最近は会社員が容易に不動産賃貸業のための融資を受けることができなくなってきました。
しかし、ある程度の金融資産があったり、親の資産を考慮してもらえたりすれば、会社員の属性でも融資を受けることは可能です。
融資を活用すれば、レバレッジをかけて不動産投資(不動産賃貸業)をすることができます。また融資を受けられない場合や、借金が嫌いな人は、現金でワンルームマンションなどを購入するのも一つの手です。
銀行に預金していても利息は微々たるもの。私は現金プレゼントのキャンペーンをやっているときに国債を買ったりしますが、やはりお金はそれほど増えません。
数カ月前にオーナーチェンジのワンルームマンションを現金750万円で購入しましたが、月々5万5千円の家賃をその月からもらうことができるのは嬉しいことです。
(購入時には諸経費がかかり、毎月、管理費と修繕積立金が、他に税金がかかり、修繕の必要があれば修繕費が必要となりますが)
毎月、労働をほぼすることなしに、たとえば3万円が入ってくるとしたら、ちょっとしたことができそうですよね。もちろん、このお金を貯めて再投資すれば、お金はどんどん増えていきます。
②管理会社に委託できる
不動産賃貸業はシンプルなビジネスです。買う物件を間違えなければ(間違えると大変なので勉強してください)、入居付けや日々の管理などの運営はむずかしくありません。
私は入金管理や管理業務や入居付けをきちんとやってくれる管理会社にお願いしているので、自分の時間をそれほど使っていませんし、滞納や夜逃げも経験していません。空室が多くて困るということにもなっていません。
なにか問題が起きても、経験豊かな管理会社がサポートしてくれるので、助かっています。
たとえば、部屋のなにかが壊れたとしても連絡は管理会社が受け付けてくれるので、本業の時間中に連絡を受ける必要がありません。修理が必要な場合は、「○○円までは相談しなくてもいい」とあらかじめ決めている会社員の大家さんもいます。
③経営のことを学べる
現状で長い人生を送ることを考えれば、先述の通り「自分の力で生きていくこと」が大切になります。
私はフリーランスの翻訳者なのですが、法人化をしたことにより、銀行や税理士さんから「社長さん」と呼ばれ、経営者としての自覚を持ちました。それが個人の「稼ぎ力」を鍛えるのに非常にプラスに働いたと思います。
決算書を理解しようとしたり、経営のことを考えるようになりました。法人化をしなくても不動産賃貸業の「個人事業主」として、経営者としての立場になることで、視野が広がり、本業の仕事にもプラスに働くのではないでしょうか。
④家族が参加しやすい
たとえば、高齢の親にリフォームや、草取りや清掃をしてもらうことにより、報酬を出している大家さんたちがいますが、人の役に立ち、お金も得られると非常に嬉しく感じる高齢の方々は多いと聞いています。
また、賃貸併用住宅で民泊に挑戦するのも、人によっては楽しく感じることができるでしょう。民泊は育児や介護をしながらでき、世界中の人たちと接することができる仕事です。
私の場合は、子どもたちが高校を卒業するまで一緒に住んでいたので、廊下の照明器具の電球の交換をしてもらったり、簡単なリフォームや掃除を一緒にしていました。
私はしていなかったのですが、配偶者や15歳以上の子どもなどの親族に青色専従者として仕事を手伝ってもらうこともできます。
経費にできれば節税になります。副業禁止の会社に勤めているのであれば、自らやらず、配偶者や親にやってもらうといいかもしれないですね。
家族で収入の分散ができると、累進課税においては、一人でたくさん稼いで多くの課税をされるよりは税金が少なくてすみます。
⑤収入が途絶えたときに家賃があると安心
転職活動やリストラや、新しいことへの挑戦などが長い人生ではあるかと思います。そんなときに、少しでも家賃という収入があると安心できます。
⑥老後に住める場所にもなる
私の父は、母が亡くなってから、それまで住んでいた借家で一人暮らしをしていましたが、80歳になろうかとしていた頃、立ち退きを要求されました。父は住む所を探しましたが、収入のない、国民年金暮らしの父に家を貸してくれる人などいません。
「立ち退き」で住む場所がなくなったので、家賃の安い公営住宅に入居できるかと思いましたが、抽選の倍率が高く、落選したとのことです。
父は頑固で自分のやり方しか受け入れないので、私の言うことに聞く耳を持たなかったのですが、本当にどうしようもなくなったときに「面倒をみて」と言ってきたので、私が所有する物件に住んでもらうことになりました。
でも、私が物件を持っていなかったら、父はどうしていたのだろうかと思います。私がいなかったら生活保護を受けて、生活保護受給者を入居させているアパートに入ることができたかもしれませんが、生活保護費も下がってきているような状況です。
父を見ていて、老後に住むことができる場所があると安心だと思いました。
⑦所得税や住民税が少なくなる場合もある
空室になったりすると、建物分の減価償却費や諸経費があるので、不動産賃貸業の収支はマイナスとなることがあります。
そんなときは確定申告時に給与所得と不動産賃貸業のマイナスを損益通算して税金を減らすことができます。
人生100年時代を賢く豊かに
税金に関しては、税理士さんにご確認ください。人生100年時代をあまりネガティブに捉えずに知恵を絞って、人生の最後までお金に困らず、好きなことをできたらいいですね。
いろいろなご意見があると思うので、あなたのご意見を聞かせていただけたら嬉しいです。
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著者紹介
星野 陽子星野 陽子
不動産投資家。著者。特許翻訳者。
東京都出身。外資系メーカー、シティバンク勤務を経て、イスラエル国籍のユダヤ人と結婚。子ども二人に恵まれるも離婚。フリーランスとして在宅で翻訳の仕事をしながら、シングルマザーとして子ども達を育てた。東欧からの移民の子で、14歳から働き、資産ゼロから財産を築いたユダヤ人の義父からは不動産投資を学び、投資物件(6億円)などの資産を築いた。著書に『ユダヤ人と結婚して20年後にわかった金銀銅の法則50』『ユダヤ人大富豪に学ぶ お金持ちの習慣』『貧困OLから資産6億をつかんだ金持ち母さんの方法』がある。オンラインサロン「マネサロ」主宰。 オフィシャルブログも定期更新中。