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不動産価格の推移から見るタワーマンションの手放し時

目次

便利な立地、豪華な設備、充実したサービス……アベノミクスによる景気回復を背景として、高い人気を集めてきたタワーマンション。しかし、ここ数年で「タワーマンションはそろそろ売ったほうがいいのか?」という相談が、不動産投資塾に多く寄せられるようになりました。日本の不動産価格の推移から、タワーマンション暴落のXデーが来るのかどうかを読み解きます。

不動産価格の暴落は15年周期?


図表:日本の不動産価格の推移(前年同期比)

まずは、こちらのグラフを見てみましょう。約40年にわたる日本の不動産価格の推移を、「前年同期と比べて上がったか下がったか」の指数で表したものです。

非常に目立つのは、やはりバブル経済が崩壊した直後の大きな落ち込み。バブル崩壊の痛手から立ち直りきらないまま、リーマンショック後にも下落を見せていることがわかります。

そして注目すべきは、1975年前後、1993年前後、2009年前後と、おおよそ15年に一度のペースで不動産価格の大暴落が起きていることです。

この傾向から、不動産市場ではおよそ15年に一度のペースで暴落が起こる、などといわれています。

ここ数年は上昇基調が続いている

次に、直近のトレンドを見てみましょう。図表は2012年から2018年までの、首都圏におけるマンションの価格推移を示したものです。中古物件の価格は一貫して上昇。新築物件は出っこみ引っこみがありますが、これは超高額物件の新規供給がその年によってブレるためでしょう。トレンドとしては明らかに上昇基調となっています。

こうして見ると、マンション価格が下落する兆候はないようです。

タワーマンションオーナーの心配は杞憂に過ぎず、Xデーは訪れない、と結論づけていいのでしょうか。

暴落の懸念材料は存在する

不動産投資塾編集部の見解では、暴落の可能性があると考えています。

そして、不動産市場が暴落するのであれば「2022年」が危険だという見立てです。その根拠は以下のとおりです。

東京オリンピックの反動

コロナショックにより、2021年夏に開催が延期された東京オリンピック。かねてよりオリンピックの開催後に反動で不景気になることが心配されていますが、開催延期により終了の反動も後ろ倒しに。2022年が最も懸念のある年となります。

インバウンドの減少

日本政府観光局の発表によると、2020年3月の訪日外国人数は、コロナショックの影響で前年の同じ月より93%も減ってしまいました。

コロナウィルスの終息にどれほど時間がかかるのかは不透明ですが、これだけ落ち込んだインバウンドの数がそう簡単に元どおりにならないことは容易に想像ができます。当然、外国からの日本の不動産への投資も減少することでしょう。

生産緑地問題

2022年に生産緑地の指定が解除され、三大都市圏(東京・大阪・名古屋)の特定市だけでも13,445ヘクタールの生産緑地が指定を解除されます(2016年国土交通省調べ)。およそ東京ドーム2860戸分です。

この多くが住宅地として市場に出た場合を考えると、マンション価格への影響は必至でしょう。

上記の要因に加え、2009年前後から概ね15年という仮説を当てはめると、「2022年の暴落」にはある程度の現実味があるといえるでしょう。

タワーマンションを居住用に持っているにせよ投資用に持っているにせよ、資産価値の暴落は大きな痛手です。

もちろん市場の先行きを完璧に予想することは不可能ですが、一つの説として2022年暴落説は成り立つといえるでしょう。

コロナショックの影響も計り知れません。既に所有するタワーマンションを売却する意思を持っているのであれば、すぐに手放す、あるいはオリンピック終わりをメドに決断したほうがいいかもしれません。

売り抜けるなら2021年いっぱい?

タワーマンションを居住用に持っているにせよ投資用に持っているにせよ、資産価値の暴落は大きな痛手です。

もちろん市場の先行きを完璧に予想することは不可能ですが、一つの説として2022年暴落説は成り立つといえるでしょう。

コロナショックの影響も計り知れません。既に所有するタワーマンションを売却する意思を持っているのであれば、すぐに手放す、あるいは価格暴落のタイミングを悲観的に予測し、決断したほうがいいかもしれません。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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