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焦って売るな! 不動産売却は「余裕」が超重要なワケ

目次

不動産を売却する際、絶対にしてはいけないのが焦って売ることです。不動産会社の営業マンからは「今が売り時です」「今後物件価格は下がる一方です」などと、急かされるかもしれません。ただ、焦らないでください。人間、急げば判断ミスの可能性が高くなります。

それでは今回は、不動産売却の失敗例をご紹介します。

「不動産会社が買ってくれる」というので即決したら…

Aさんは愕然としました。

半年前に売却した自分の物件が、なんと売却した価格の3倍の価格で売りに出されていたからです。

当時、Aさんは、売却を急いでいました。

親からの相続で不動産を引き継いだものの、かなりの額の相続税が発生することがわかり、納税のために物件をお金に換える必要があったからです。

多額の出費に気が動転した状態で不動産会社に行き、事情を話して「急いでいる」と相談すると、不動産会社から「うちは買い取りもやっているので、この物件ならうちで買えます」と提案を受けました。

聞くと、通常は売却の際にかかる仲介手数料が業者との直取引では掛からないので、コスト的にも得だということ。Aさんはこの業者への売却を即決しました。

不動産会社はプロですから、話が決まれば手続きは慣れたものです。

査定、契約、引き渡し、入金とトントン拍子に話が進み、不動産会社を訪れてから一ヶ月後にはAさんの口座に売却代金が入金されました。
Aさんは一安心。相続税も無事に払うことができたのです。

しかし結果的には、しばらく経ってから、物件を相場より大幅に安く買い叩かれたことに気づいたのでした。

不審に思って売買契約を改めて見てみると、契約内容も買い取った業者に都合のいい条件のオンパレード。売却で損をしてしまっただけでなく、後から何か問題があった際にAさんが責任をとるリスクも抱えることになってしまいました。

急いでいるのが伝わると足元を見られる

元々、業者買い取りでは、スピードと引き換えに相場の7〜8割の価格で物件を売却することになるのが一般的です。

Aさんの売却が相場どおりの価格でなかったこと自体は、仕方がありません。

しかし、後から3倍の価格で売却されていたという事実は、焦りにつけ込まれて相場よりもはるかに安く価格で査定されてしまったことを意味します。

Aさんがとにかく急いでいる、と事情を話したことで、不動産会社に足元を見られてしまったのでした。

Aさんとしては本来、売却価格は相場と比べて適正であるのか、契約内容は一般的なものなのかを精査しなければいけませんでした。

相見積もりが禁止されているわけでもありません。複数の業者に査定すれば大体の相場価格が知れるものです。

商売ですから、利益を狙える部分をとことん狙ってくる不動産会社がいるのも当然。Aさんは焦って先走ったことで、思わぬ失敗をしてしまったのです。

どれくらい期間をかければいいのか?

とにかく急いで売る、というのは失敗しがちなパターンですが、やたらに長い期間をかければいいというわけでもありません。

何件も申し込みが入っているのに成約に至らなければ不動産会社のモチベーションがだんだん下がり、積極的に働かなくなるので、優柔不断もダメです。

また、物件購入を検討している人は時間をかけてポータルサイトを何度も見ますから、長期間にわたって売りに出されている物件はそれだけで警戒心を抱かれてしまいます。

Aさんのように相続税の事情がある場合などは致し方ないところがありますが、近々売ろうと考えながら先延ばしにしているうちに、現金が必要なリミットが来てしまう、という事態は避けたいところ。

大事なのは相見積もりや、契約内容の確認、交渉などの必要なステップを踏んでいるのかどうかです。

そうすれば、後でトラブルになりそうな買い手を避けたり、高く買ってくれる人を選んだりすることもできます。

申し込みや内覧を何度か受けているうちに、売り手としても買い手の扱いに慣れてきて有利になるでしょう。

基本的にはいつ売れてもいいけども半年以内には決めたい、など、スタンスを明確にしておいたほうが、売却を仲介してくれる業者も動きやすくなります。

「余裕」を見せることが重要

不動産の売却に限りませんが、お金に絡む大きな判断においては心に余裕を持っていることがとても大事です。

だからこそ、営業マンや店舗が品薄商法や期間限定サービスなどで煽り、消費者の心に余裕をなくさせる手法が有効なのです。

そういう意味では、本記事で紹介したAさんの例のように、あまり急いでいると人に悟られるような言動は慎んだほうがいいでしょう。

不動産の売却では海千山千のプロと対峙することになると認識し、弱みを見せないなどといった駆け引きをすることも重要になります。

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著者紹介

不動産投資塾編集部
不動産投資塾編集部

投資への関心が高まる中で、高い安定性から注目を集める不動産投資。しかし不動産業界の現状は残念ながら不透明な部分が多く、様々な場面で個人投資家様の判断と見極めを要します。一人ひとりの個人投資家様が正しい知識を身に付け、今後起こり得るトラブルに対応していくことが肝要です。私たち一般社団法人首都圏小規模住宅協会は、投資用不動産業界の健全化を目指す活動の一環として本サイト「不動産投資塾新聞社」を介し、公平な情報をお送りいたします。

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